900 x 1800  1997年制作


パヤンガンの友達、イ ニョマン スケルタは出会った頃、私が大好きだったプリアタン村のガムランのグループ、ティルタサリのダンサーでラージャキングの役をしていながら、ムニャニ(歌を歌う人)でワヤンクリをやるダラン(影絵師)でありました。マルチな彼の才能と人柄に惹かれ、彼の家に居候させて頂きながらこの木をスケッチしました。この木はスケルタが教えてくれた場所で、パヤンガンからバイクで10分程東に入ったクルソーという場所にありました。

スケッチをしていると村の老人が寄ってきて、「決してこの木の葉1枚でも採ってはならないよ。もし採ったらお前の記憶は無くなる!」と言われました。

そんなに村人から大事にされていたバニヤンですが、大雨の日に枝が折れ、ある日突然本体も倒れてしまい、今は綺麗に整地され、巨木があった事はうかがい知れません。

まさに過ぎ行く時の記憶となってしまいました。